ファッションを仕事にしていた期間が長いこともあり、よく、「どういったファッション着ればいいの?」と言われます。
メンズファッションにも流行はありますが、レディースに比べると定番品が多いですよね。そして、定番品ほど、お得に手に入れたいと思うのがメンズ心。
今回はビジネスカジュアルです。僕はあまりビジネスカジュアルという言葉は使わない(もはやそういう仕事をしておらず、客先行く以外はほぼスポーツウェアで仕事しています。)のですが、まあ多くの人たちはこの「ビジネスカジュアル」という言葉に苦戦しているわけですね。
というわけで、ビジネスカジュアルについて、どこまでがOKでどこまでがNGなのか、そして持っておくとよいアイテムについて解説します。まずは靴から行きましょう。革靴でもどこまでOKなのか、スニーカーはどこまでがNGなのか、難しいところですよね。
この記事を読んでほしい人
- オシャレには無頓着だけど、清潔感や小綺麗さを求める大人の人
- 30歳すぎて、今までの洋服は似合わなくなったな…と感じているおじさん
- とにかくコスパがいい名品を知りたい、というおじさん
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メンズのビジネスカジュアルにおすすめの靴とは?歩きやすさが大事?
ビジネスカジュアルって言う言葉、よく聞きますよね。でも、ビジネスカジュアルって、どういった格好をすればいいか、誰も教えてくれないですよね?どういう服を着て、どういう靴を履けば、「ビジネスで」、どういう服が「ビジネスカジュアル」で、どういう靴が「カジュアル」なのかわかりますか?
ここでは、ビジネスカジュアルに必要な要素というのを見ていきましょう。私が思うに、ビジネスカジュアルに必要な要素は、主に3つです。
1.清潔感があること
当たり前の話ですが、清潔感っていうのは非常に大事ですね。社会人であるための基本的なマナーです。(たまに清潔感ないように見えてもめちゃくちゃオシャレな人もいますが、あれは例外中の例外です。)
基本的にビジネスカジュアル・オフィスカジュアルの場合、まずはTPOをわきまえること、他人に不快感を与えないことが重要です。これは靴を選ぶ以前の話になりますが、ボロボロの5万円の靴より、キレイな5000円の靴のほうが印象が良いです。
2.(いい意味で)普通であること
これは清潔感に共通する部分ではありますが、普通であることも大事です。
この記事の読者は、「そこまでオシャレじゃなく、こだわりも少ない、でも小綺麗に見せたい」人がメインだと思っています。もしそうでなく、めちゃくちゃオシャレ上級者が見ているのであれば、その人は、もう好きな服を着てください。そうでなく、自分のオシャレさに自信がない場合は、まずいったん、そのこだわりは捨ててください。尖った靴でオフィスに来るな。
ベーシックであることには理由があります。ベーシックというのは値段が安いというのではなく、万人に受け入れられるという意味です。そういう意味でベーシックアイテムをこのブログでは推しています。ベーシックから外れるオシャレもありますが、それはビジネスカジュアルには基本的に不要です。(もしくは上級者になったら楽しんでください。)スエードの靴で結婚式に出るな。
3.歩きやすい・機能性が高いこと
最後は機能性です。機能性はオシャレさとは若干軸が違うので、機能性の高さを追求する必要はないっちゃないんですが…
とはいえ、長時間いることが多いオフィス。外回りの人も多いでしょう。そういった場合、できるだけ快適に過ごしたいですよね。特に30代超えてくると、腰や肩がすぐ痛くなるなります。もはや若い身体ではないので、洋服も、できるだけ自分にあった、快適な服を着るべきだと思います。靴にしてもしかりです。
なので、私は、オフィスカジュアル・ビジネスカジュアルにおいては、機能性が高く、快適であることも重要だと考えます。長時間歩いても疲れないか、歩きやすいかなどはしっかりとチェックしておく必要があります。
メンズのビジネスカジュアルでおすすめの靴タイプ3つと、おすすめシューズ6選
では、実際、どういった靴が、ビジネスカジュアルでおすすめなのか、靴タイプごとに解説していきましょう。ビジネスカジュアルシーンで、これくらいの靴なら、まあどの職場でも問題ないだろう、というものを紹介します。
1. 革靴風スニーカー(スニーカー風革靴)
一つ目は、革靴風スニーカーですね。スニーカー風革靴、と言った方がいいかもしれません。スニーカーの歩きやすさと、革靴のきちんと感を両立した靴になります。靴はアッパー(上の部分)とソール(底の部分)に分かれるのですが、アッパーは革靴、ソールはスニーカーになっています。
スニーカー風革靴のおすすめ:テクシーリュクス
このカテゴリの第一のオススメは、テクシーリュクスです。
テクシーリュクスはアシックスの子会社が作っているスニーカー風革靴です。ソールにはEVAと呼ばれる素材を使用しており、柔軟で歩きやすい仕様になっています。さすがこの辺はスニーカーのトップブランドのアシックスですね。
そのほかにも、日本人に合わせた形の設計など、履きやすさ、歩きやすさの追求をしており、とても機能性が高い靴となっています。かつ値段も安い…(アマゾンだとたいてい5,000円以下で買うことができます。)
革靴の質感や経年の変化を楽しむことはもちろんできないですが、作りは悪くありません。コスパの非常に良い靴です。オシャレに無頓着であれば、これでいいと思います。
スニーカー風革靴のおすすめ:コールハーン ゼログランド・オリジナルグランド
もう1つのお勧めは、コールハーンです。コールハーンはもともと1928年にアメリカで生まれた老舗ブランドで、質実剛健なアメリカンシューズを作るブランドでした。
しかし、1988年にNIKE傘下(現在は離脱)に入ったことがきっかけで、ナイキのスニーカーの技術を使った革靴(ルナグランド→現在のオリジナルグランド)が作られたのです。テクシーリュクスは2009年設立のブランドですから、元祖スニーカー風革靴と言えるかもしれません。
NIKEの傘下を離れた後も、ソールの開発を続けており、歩きやすく、それでいてスタイリッシュなスニーカー風革靴を作っています。
最もビジネスに適しているのがオリジナルグランド。ソールとの一体感があり非常にビジネスシーンでも使い勝手がいいです。お値段はそこそこしますが、買って後悔することは少ないと思います。
ゼログランドは、より進化したモデルになります。少しアクティブなイメージですね。よりアクティブに、軽快な靴を履きたいのであれば、こちらもお勧めです。値段はそこまで変わりません。
2. 黒いスニーカー(濃紺等でもOK)
もう少しカジュアルな職場でもOK、という場合は、黒のスニーカーをお勧めします。スニーカー風革靴に比べて履き心地や歩きやすさなどが優れている場合も多く、また、黒いスニーカーの場合、カジュアルな休日シーンでも使いまわしが可能です。
最も無難なのは黒のレザーのアッパーと黒のソールの組み合わせ。たとえばアディダスのアドバンコートなんかは使いやすいと思います。アッパーはレザーがお勧めです。値段も手ごろ。このくらいのプライスなら履きつぶしてもOKですよね。
黒のアッパーにソールが白とか、レース(紐)が白とかになると、カジュアル度が上がります。個人的にはビジネスシーンで許されるのはこれくらいまでかな…
ちなみにこういったシーンで最近話題のAllbirdsですが、基本ウールなどの素材を使っており、かなりカジュアルな仕上がりとなっています。カジュアルシーンで使う分には問題ないですが、ビジネスカジュアルっていう文脈では、ちょっとカジュアルすぎるかな、と言うのが僕の印象です。
色で言うと、黒はもちろん、濃紺(ネイビー)やブラウンなども比較的ビジネスには合わせやすいでしょう。できるだけ単色にし色を増やさないのがコツです。
3. 白いスニーカー
さらにカジュアルダウンさせようとすると、白いスニーカーになります。スニーカーは極力ローテクなものを選んでください。(というか、ハイテクスニーカーとジャケット、スラックスの組み合わせはめちゃくちゃ難しいです。)
白スニーカーの合わせやすさで言うとスタンスミスはかなり汎用性が高いです。あまりに定番化したため馬鹿にされがちなスタンスミスですが、普通の人が履く分には全く申し分ないですよ。それだけ浸透している、ということです。
ナイキのコートは白スニーカーではエアフォースワンより断然ビジネスシーンには合わせやすいです。白スニーカーの中ではカジュアルに寄ったタイプですね。
白は基本的に白一色(せいぜいスタンスミスくらい)にまとめたほうがビジネスシーンでは無難です。淡い色にはチャレンジしない方がよいでしょう。なお、ニューバランスもスニーカーの中では人気ですが、意外とビジネスシーンに合わせるのは難しいので、今回は候補から外しました。ソールの形とかカラーがちょっとカジュアルに寄ってて、ビジネスシーンで使うのはちょっと上級者ですね。歩きやすさは言わずもがな、ですが。
ビジネスカジュアルに合う靴は、TPOに合わせて適切な1足を。
ここまで紹介した靴であれば、どの靴であってもビジネスカジュアルシーンにはフィットすると思います。しかし、会社によっては、スニーカー禁止だったりの社則があったり、もっと緩い基準の会社もあるでしょう。(さすがにスニーカー風革靴は革靴と見分けがつかないと思うので、どの職場でもOKだと思いますが。)
何度も言いますが、ビジネスカジュアルシーンというのは、環境やTPOに合わせて、適切な靴・服を選ぶのが重要です。オシャレに悩んでいるのであれば、まずは変なこだわりを捨てて、ベーシックなアイテムを買ってみてはいかがでしょうか。
最後にもう1度。冠婚葬祭にウィングチップで来るな。結婚式でスエードを履くな。
それではごきげんよう。